クラウド会計導入で月次決算が早まる理由
IMAS編集部
「月次決算の数字が出るのが遅くて、経営判断に活かせない」
そんな悩みを持つ中小企業は少なくありません。特に現場では、証憑の回収や仕訳の入力に時間がかかり、月次の報告が翌月末になってしまうケースもよくあります。
クラウド会計を導入することで、このタイムラグは大幅に改善できます。実際に、導入前は締め作業に1週間以上かかっていた企業が、2〜3日で完了できるようになった事例もあります。
1. 自動仕訳とデータ連携で「待ち時間ゼロ」に
クラウド会計は銀行口座やクレジットカード、請求書システムと自動連携が可能です。これにより、仕訳候補が自動生成されるため、手入力が大幅に削減されます。
例えば、経費精算データもリアルタイムで取り込まれるので、経理担当者は確認と修正だけで済みます。
2. 経営者・経理・顧問が「同じ画面」を見られる
従来、会計データは経理担当者から月次報告がくるまで経営者は内容を確認できませんでした。
クラウド会計では、複数人が同時にアクセスできるため、経営者がリアルタイムで数字を把握し、顧問税理士への共有も容易になります。
3. 証憑回収・承認フローの効率化
「請求書や領収書が集まらないから決算が遅れる」という問題も、クラウド会計＋証憑管理アプリの導入で解決できます。
社員がスマホで撮影→即アップロード→承認→仕訳連携、という流れが可能になり、紙を回収する時間がゼロになります。
4. 属人化リスクを防ぐ仕組み
月次決算の遅れの原因のひとつは「特定の担当者しか作業できない」ことです。
クラウド会計では操作履歴やルールが可視化されるため、担当が不在でも別のスタッフが引き継ぎやすくなり、決算スピードが止まりません。
5. 導入時に注意すべきポイント
- 仕訳ルールの初期設定：銀行データの自動連携は便利ですが、勘定科目の誤判定もあるため、初期設定とチェックが必須です。
- 社内教育：経理担当者だけでなく、現場社員にも「経費精算アプリの使い方」を周知することが重要です。
- セキュリティ：クラウドのため、ログイン管理・権限設定をしっかり行う必要があります。
6. 今後の展望：AIによる更なる自動化
クラウド会計はすでにAIによる仕訳学習機能が搭載されており、使えば使うほど精度が上がっていきます。
将来的には「請求書の内容を読み取り→自動仕訳→承認までワンクリック」で完結する環境が整うでしょう。
まとめ
クラウド会計導入によって、月次決算のスピードは確実に向上します。
「決算が早い＝意思決定も早い＝成長スピードが上がる」という好循環を作るために、今こそ導入を検討する価値があります。
