【図でわかる】相続人の範囲と順位をわかりやすく解説

1. 相続人とは？

相続人とは、被相続人（亡くなった方）の財産を承継する権利を持つ人のことです。
民法では、法定相続人が誰になるかを明確に定めています。

【定義】
被相続人の死亡により、その財産上の権利義務を承継する権利を持つ者（民法882条以下）

相続人の確定は、相続税の基礎控除額や法定相続分の計算にも直結します。

2. 相続順位の基本ルール

相続人には「順位」があり、先順位者がいる場合は次順位者には相続権がありません。

なお、配偶者は常に相続人となり、上記の「順位の人」と一緒に相続します。

3. 図で見る「相続人の範囲」

▼ 相続人の範囲（イメージ図）

被相続人（亡くなった方）
├─ 配偶者（常に相続人）
│
├─ 第1順位：子（死亡している場合は孫が代襲）
│
├─ 第2順位：父母・祖父母（子がいない場合のみ）
│
└─ 第3順位：兄弟姉妹（上記すべてがいない場合のみ）

このように、優先順位が高い人がいる場合、次の順位の人には相続権が発生しません。

4. 養子・胎児・内縁関係の扱い

• 養子：法律上の子として扱われる（実子と同順位）。
• 特別養子：実親との関係が終了し、養親のみの相続関係に。
• 胎児：生まれたものとみなされ、相続権あり（民法886条）。
• 内縁の配偶者：婚姻届を出していないため、法定相続人にはならない。

実務では、「養子の数」や「内縁関係の有無」が相続税の非課税枠・基礎控除に影響するため、注意が必要です。

5. 相続欠格・廃除・放棄の基礎知識

• 相続欠格：被相続人を殺害したなど、法律上当然に相続権を失う（民法891条）。
• 相続廃除：著しい非行などにより、家庭裁判所の審判で排除される。
• 相続放棄：本人の意思で相続権を放棄（家庭裁判所への申述が必要）。

相続放棄をすると、最初から相続人でなかったものとみなされます。
その結果、次順位の相続人が繰り上がる場合があります。

6. まとめとご相談窓口

相続人の範囲と順位を正しく理解することは、相続トラブルを防ぐ第一歩です。
特に、再婚・養子・内縁関係などが絡む場合は、法定相続関係が複雑になります。

IMAS総合会計事務所では、法律と税務の両面から相続の整理・遺産分割の支援を行っています。
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