AIがあれば税理士は不要?
AIがあれば税理士は不要?
「何が経費にできるか」「この処理は大丈夫か」──
AIでもそれなりに答えが返ってくる時代になりました。
では本当に、AIがあれば税理士は不要なのでしょうか。
本記事では、AIと税理士の“判断プロセスの違い”を軸に、
どこまでAIに任せてよく、どこから専門家が必要なのかを整理します。
「この支出、経費にできる?」「これは雑所得?事業所得?」
最近では、こうした税務の疑問をAIに聞く方も増えています。
実際、AIの回答は驚くほど正確なことも多く、簡単な内容であれば十分参考になるレベルです。
ただし、AIの回答=正解ではありません。
その理由は、AIと税理士では「判断のプロセス」が根本的に異なるからです。
1. AIはどのように税務の質問に答えているのか
AIは、税法・通達・解説記事・過去の一般的な事例・Web検索など、
膨大な情報をもとに「よくある判断パターン」を組み合わせて回答しています。
- 業務に関連していれば経費になる
- 私的利用分は除外が必要
- グレーな場合は「ケースバイケース」
こうした教科書的に正しい基準を高速で提示できる点が、AIの強みです。
2. 例:「この支出は経費にできますか?」
たとえば、次のような質問をAIに投げたとします。
自宅で仕事をしています。家賃や光熱費は経費にできますか?
AIは多くの場合、次のように答えます。
- 事業に使用している部分は経費にできる
- 按分計算が必要
- 合理的な基準で割合を決める
この回答自体は、大きく間違っていません。
3. 税理士が実務で行っている判断プロセス
一方、税理士は「経費にできるかどうか」だけで判断しません。
具体的には、次の点を確認します。
- 事業内容・収益の発生構造
- 実際の使用状況(専用スペースか、共用か)
- 金額・頻度・継続性
- 過去の申告内容との整合性
- 税務調査でどう見られるか(否認リスク)
税理士が見ているのは、
「理屈として合っているか」ではなく、
「この処理をして説明が通るか」という点です。
4. なぜAIの答えは「惜しい」ことがあるのか
AIは優秀ですが、次のことはできません。
- 個別の事業実態を直接確認すること
- 税務署の実務運用や傾向を読むこと
- 「今回はOKだが、次は危ない」という線引き
そのため、
一般論としては正しいが、申告としてはリスクが残る
という回答になりやすいのです。
5. AIと税理士の正しい使い分け
AIと税理士は、対立する存在ではありません。
- 日常の軽い確認・考え方の整理 → AI
- 判断・申告書作成・提出 → 税理士
この役割分担こそが、コストと安心を両立できる現実的な形です。
6. まとめとご相談について
AIは、税務の一次整理や一般的な確認には非常に有効です。
ただし、最終判断と申告の責任は、人が負う必要があります。
IMAS総合会計事務所では、
AIを否定せず活用し、税務リスクや申告の判断・提出は税理士が対応する体制を取っています。
顧問契約なしで、確定申告だけのご依頼も可能です。
免責事項
本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の事案に対する税務判断を示すものではありません。
実際の申告にあたっては、税理士等の専門家にご相談ください。

